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「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」製作発表会実施 [アニメーション]

昨日(8/30)の夕刻、かみさんとコメダ珈琲店に入った。
どうしてもシロノワールが食べたいとのお達しなので。

注文した品が来るまでの間、しばしスマホをいじっていたら
たまたま見つけた情報が今回の表題。

9月5日(月)、18:00より公式サイトで配信、加えて
ニコニコ生放送とバンダイチャンネルでも配信されるとのこと。

公式サイトも長~い長~い夏休みが終わったようですねぇ(笑)。

スマホ画面を見ながらしばし感慨に耽っていたら
シロノワールが来ました。コメダのはとてもbigですね。
かみさん一人では食べきれず私もご相伴。


さて。

家に帰ってPCでも公式サイトを確認。
合わせてニコニコ生放送でタイムシフト予約を設定。

 こんなこともあろうかと、
 私はニコニコ動画のプレミアム会員だったのだよ、フッフッフッ。

 ついでに言うと、バンダイチャンネルの方も
 会員登録してるんだけどね。
 もっとも、払ってる月額に見合うほど
 見放題動画を見てない。もったいないなぁ・・・

だって平日の夕方6時からなんて、仕事持ってたら
リアルタイムで観られる人の方が少ないんじゃないの?

 でもまあ、ちょっと待ってりゃ
 YouTubeやニコ動あたりに全編上がるような気もするんだけど。


ニコニコ生放送の番組紹介では次のような記述が。

ーー以下、当該ページより引用ーー

その製作内容について、メインキャスト、今後のメディア展開、
新ポスタービジュアル、作品のメッセージなどを
製作総指揮:西﨑彰司、監督:羽原信義、
シリーズ構成・脚本:福井晴敏や出演キャストより
皆様にお届けします。

ーー引用終了ーー

 ちなみに同じ文章がバンダイチャンネルの方にも載ってる。


まずメインキャストの発表。
「2199」から引き続き登場するキャラは
たぶん変更しないのだろうから
新キャラがどれだけ発表されるかですねえ。
いきなり大帝の声優発表は・・・無いだろうなあ。
これはもうちょっと焦らすでしょう。
せいぜいガトランティスの将軍クラスかなあ。
あとはテレサのCV発表があるかどうか、だね。
(もう登場するものと決めつけてる。笑)

今後のメディア展開。
ディスクの発売は当然として、公開方法かなあ。
「2199」と同様に、全26話を7章に分けて劇場公開、
って聞いているけど、どうなんだろ。
TV放映に追いかけられて、最後の方の作画がグダグダ、
な~んて悪夢はもう無いよね?(念押し)

新ポスタービジュアル。
今度はヤマト以外のメカ(アンドロメダ?)も見たいし、
キャラのビジュアルも是非。

作品のメッセージ。
これはもう登場する御三方が話してくれるのでしょう。
福井氏がけっこう語りそうな気も。
羽原監督の肉声も聞けると思うので、それもかなり楽しみ。

「出演キャストから」とあるので、声優の方も登場するのでしょう。
小野大輔さんか桑島法子さんでしょうかね。
新キャストの誰かでも面白いけど。

「さらば」の公開以後、「ヤマト」に対して拭いがたい "不信感"、
「不信」という言葉が良くないならば
私自身の "屈折感" と言い換えてもいい。
そんな思いを抱え続けて幾星霜。

そんなわけだから、「2199」の時とは異なり
「2202」については、ちょっと斜に構えて眺めていたのだけど
いざ公開が決まって、公式に製作発表となると
それなりに心が騒ぐものを感じるのは否めない。

「2199」に続編は必要ないと言い続けてきたけれど、
現代の作画クォリティで描かれたヤマトを
もっと見たいという気持ちもまた抑えがたい。


世の中には「さらば」こそ最高にして至高のヤマトだと
信じているファンも多いだろう。
おそらくヤマトファンの中では、いちばんの多数派なのだろうとも思う。

でも、私のような屈折した思いを持って生きてきた者もいる。
「さらば」のショックで、あるいはそれ以降の展開にガッカリして
距離を置くようになった人も少なくないはずだ。

そして、「2199」で再び戻ってきた人もまた少なくないだろう。
私もその一人だ。

願わくば、そういう「屈折派」や「出戻り派」のファンをも
納得させる作品にしてほしいものだと思う。

まあ、今から心配しても仕方ないことだけどね。

楽観はしないけど、悲観もせずに
9/5を、そしてそれ以降の続報を待ちましょう。


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2016年8月 近況 [日々の生活と雑感]

ここ3週間あまり、ほぼ8月いっぱい放置してました。

身体を壊したわけでもなく(絶好調とも言えませんが)、
仕事に追われていたわけでもなく(仕事自体はそれなりにあります)
生活自体はいたって普通に過ごしてました。

何が起こっていたかというと、以前にも書きましたが
ここのところ、年に何度か訪れる
「読める読める妖怪」に "憑依" されておりました(笑)。

8月の初旬あたりから突然読書のスピードが上がりだして
なんだかどんどん読める。
諸事情があって今年はどこにも旅行に行けなかったぶん、
余裕もできてさらに読む時間がとれた。

こうなってくるとブログの記事を書く時間も惜しい。
TVもほとんど観ず、外出も減らして
捻りだした時間すべてをひたすら読書に回し、
お盆休み中も墓参りやら法要やらの間を縫ってちょこちょこ読んでいて
気がついたら8月だけで25冊くらい読んでしまいました。

もっとも、その中には
「図書館の魔女」(高田大介/講談社文庫)全4巻・総計約1700ページ、
「写楽 閉じた国の幻」(島田荘司/新潮文庫)上下・総計約950ページ、
「村上海賊の娘」(和田竜/新潮文庫)全4巻・総計約1400ページ、
「聖刻群龍伝 龍晴の刻」(千葉暁/Cノベルス)全4巻・総計約1000ページ
などの大長編もあるので、作品数自体は15作くらいかな。

 ちなみに「聖刻-」は新書なので
 文庫換算したら1300ページくらいにはなるはず。

というわけで、ブログの更新もそっちのけで
読書三昧に明け暮れておりました。
気がつくと、読書記録を書かなくてはならない "在庫" も増えて
(ざっと数えてみたら21作もあった)
なんだか気が遠くなりそうですが、ぼちぼちと記事に書いていきます。

年内にはなんとか帳尻を合わせたいんですが、どうなることやら・・・


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誘拐児 [読書・ミステリ]

誘拐児 (講談社文庫)

誘拐児 (講談社文庫)

  • 作者: 翔田 寛
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/08/12
  • メディア: 文庫



評価:★★★

第54回(2008年)江戸川乱歩賞受賞作。

昭和21年、夏。5歳の男児が誘拐された。
身代金の受け渡し場所に指定された闇市に
警察は50人以上の警官を配備し万全を期すが
身代金は奪われ、犯人は取り逃がしてしまう。
そして男児は行方不明のまま、帰ってこなかった・・・

15年後の昭和36年6月、20歳の青年・谷口良雄は
自らの出自に疑問を抱き、親類を訪ね歩いていた。
始まりは3日前に他界した母の残した、最後の言葉。
自分は、母の実の子ではなかったのではないか?
それどころか、誘拐されてきた身なのではないのか?
ならば、母は誘拐犯の一味だったのか・・・?

同じ頃、家政婦を生業とする女・下條弥生が何者かに殺される。

捜査に当たった刑事、輪島と井口は被害者の遺品にあった写真から、
弥生が15年前の誘拐事件について
何かを知ったために殺されたのではないかと睨む。

一方、同じ刑事仲間の神崎と遠藤は、
あくまで現在の弥生の人間関係の中に動機が潜んでいるとみる。

過去の経緯から互いに反目を抱く二組の刑事は、
それでも地道な捜査を粘り強く進め、事件の核心へと迫っていく。

そして母の秘密を解き明かすべく行動する良雄とその恋人・幸子。

3つのストーリーが絡み合いながら進行し、
サスペンスたっぷりなクライマックスで一つになり、真相に至る。
そして同時に、良雄の母が抱えていた
"本当の秘密" もまた明らかになるのだった・・・


誘拐事件の真相はともかく、一連の出来事の "黒幕" については
途中で「何となくこいつじゃん?」って見当はつくので
意外性には乏しいかもしれないが
(誘拐の実行犯はけっこう意外だけど)
それよりも、本書のあちこちで断片的に語られる
良雄の母のエピソード、そして最後に明らかになる "母の思い"。
そのあたりを読んでいた私は、涙で活字が追えなくなってしまったよ。

ああ、母親とはありがたいものだねぇ・・・


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お口直しには、甘い謎を [読書・ミステリ]

お口直しには、甘い謎を (幻冬舎文庫)

お口直しには、甘い謎を (幻冬舎文庫)

  • 作者: 高木 敦史
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2015/11/12
  • メディア: 単行本



評価:★★☆

当初、この本はスルーする予定だった。
でもその後、遅ればせながら
『演奏しない軽音部と4枚のCD』の作者だったことに気づいた。
ということで読んでみることにした。

ざっくり紹介すると、
女子高生・玉名佐知を語り手とした "日常の謎" 系連作ミステリ。

探偵役となるのは佐知のクラスメート・西木戸環奈(カンナ)。
名前だけ見れば "奇跡の一枚" で有名になった
某美少女アイドルみたいだが、
本書のカンナ嬢はおよそ可愛げというモノがない変人キャラ。

まあ探偵役というものは程度の差はあれたいてい奇人変人なのだが
彼女の場合は日常生活の中で腑に落ちないこと
(いわゆる "謎" )を見つけると、ストレスがたまって
やたら甘いモノをドカ喰いするという "癖" というか "習性" をもつ。

当然のように体型はぽっちゃりで、
いつの日か体重を50kg台まで減らすことを目標に
何度目になるか分からないダイエットに今日もいそしんでいる。


「一章 タベルナの誘惑」
 二人が通う高校の学食で、異物混入事件が起こった。
 カンナは意外な犯人とその動機を解き明かす。

「二章 フルーツタルトの洗礼」
 佐和は、幼なじみの遥(はるか・ちなみに男子)と一緒に
 アルバイトをしているところをカンナに見つかる。
 学校の先生に知らせると言い張るカンナに、
 佐和たちはある "賭け" を提案する・・・

「三章 ミントチョコアイスの告白」
 林間学校に参加した二人。
 佐和は、オリエンテーリングの直前に
 同じ班のイケメン男子からまさかの告白を受けるが・・・

「四章 スイートポテトの精算」
 アクセサリーショップでアルバイトを始めた佐和。
 しかし最近、近所に刃物を持った不審者が出没するという。
 そしてバイト先の店長から、
 佐和が不審者ではないかとの疑いがかけられてしまう。


ミステリとしての出来自体は悪くないと思う。
普通なら★3つがつくくらい。
上に掲げたような評価になっているのは、主にカンナ嬢の性格のせい。

性格は傲岸不遜にして我儘、およそ愛想というモノが欠片もない。
読者の感情移入が困難な、というか初めから拒否しているような、
おそよ好きになれないキャラなんだよなあ。
コミカルなシーンもあるんだけど、
それが "負の部分" を打ち消すまでは至ってない、って感じかな。

 まあ人の好き嫌いなんてのは、個人ごとに基準が異なるものだから
 カンナ嬢のあの性格も笑って受け入れられる人もいるのだろうけど。
 私は心が狭いのかなぁ。

本書の終盤では、彼女がああいう性格に
なってしまった理由の一端が明かされるんだが、
(同情すべき点はあるにしろ)だからといって
ハイそうですかと手のひらを返して好きにはなれないんだよねぇ・・・

本書はシリーズ化されるのかどうか分からないけど、
次巻が出たらどうしようかなぁ・・・

この作者の作品を読み続けるかどうかは
とりあえずもう一冊読んでみて決めようと思ってる。


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透明人間の納屋 [読書・ミステリ]

透明人間の納屋 (講談社文庫)

透明人間の納屋 (講談社文庫)

  • 作者: 島田 荘司
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/08/10
  • メディア: 文庫



評価:★★☆

本作品は講談社より「ミステリーランド」の一編として刊行された。
「ミステリーランド」とは、
いわゆるジュブナイル・ミステリのシリーズで
メイン読者は10代くらい・・・と私は解釈してるんだけど、
(もちろん大人のミステリファンでも読む人は多いだろうが)
本書の中で起こる事象やその描写はけっこうエグいものがあって、
もし、島田荘司に免疫のない若い人(笑)がこれを呼んだら、
「ミステリ」というものにどんな印象を抱いてしまうのか、
いささか心配になる。

さて。

本作はとても紹介しにくい作品だと思う。
ちょっと余計なことを書くとネタバレにつながりそうなので。
極力、そうならないように書いてみよう。

時代は昭和52年、夏。
主人公の小学生・ヨウイチは母親と二人暮らし。
父親はいないが、隣人で
印刷所を経営する青年・真鍋を父のように慕っていた。
真鍋が印刷所の裏に建てた納屋には、
不思議な機械類があり、たくさんの模型が飾られていて、
ヨウイチにとって驚きと憧れの空間だった。

 真鍋は語る。
「透明人間は実在する」と。
「僕は納屋の機械で透明人間になる薬をつくっている」と。

真鍋の幼なじみ・辛島真由美は、
実業家の一人息子・篠崎太一と婚約していたが、
二人が泊まったホテルの客室から、真由美は姿を消してしまう。

衆人環視の中での人間消失事件とマスコミは騒いだが
真相は一向に明らかにならず、
5日後、近くの海岸の岩場で真由美の死体が発見される。

ヨウイチの母に想いを寄せていた真鍋だが、
結局受け入れてもらうことはできず、
失意のうちに母子の前から姿を消す。

そして26年後、一通の手紙がヨウイチのもとに届けられる・・・


まず、本書は普通のミステリではない。
肝心の人間消失に関しては皆目見当がつかないのだが、
読み進むにつれて、真鍋を巡る背景がどんどん分かってくる。
(明文化されてはいないのだけど、読んでると分かるんだな。)

だけどこれ・・・"禁じ手" じゃないかなあ。
密室から脱出する方法もこの真相と連動して明らかになるんだけど
・・・それも "反則技" のような気がするんだ。

作品全体を貫くこの "仕掛け" は、
ある意味、"空前絶後の超絶トリック" とも言えるのだけど・・・
これを "トリック" とは言いたくないなあ・・・

うーん、読んでない人には何がなんだか分からない文章でしたね。
スミマセン。


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迎撃せよ [読書・冒険]

迎撃せよ (角川文庫)

迎撃せよ (角川文庫)

  • 作者: 福田 和代
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/11/22
  • メディア: 文庫



評価:★★★☆

このタイトルと表紙の写真(文庫版の表紙はFー2戦闘機)を見れば、
本書を航空アクション小説だと思う人もいるだろう。
(実は私もそうだったんだが)
たしかにF-2戦闘機が空を舞うシーンもあるのだけど、
作中のアクションシーン、戦闘シーンの9割は地上戦だったりする。


北方にある某国が弾道ミサイルの発射準備を進めているとの
情報がもたらされ、自衛隊は警戒態勢に入る。
日本各所に迎撃ミサイルPAC-3が配備され、
各種レーダーが監視する中、発射されたミサイルは
日本上空を飛び越え、太平洋に落下する。

各部隊の緊張がゆるむ中、自衛隊岐阜基地からFー2戦闘機が奪取される。
しかも最新鋭のXASM-3ミサイルを4発装備したまま。
F-2はミサイルの威力を見せつけるかのように、
1発を富士の樹海に打ちこみ、そのままF-15の追撃を逃れて
西へ逃走、レーダーから消える。
やがて政府に送りつけられた動画で、犯人グループは宣言する。
「明日24時、日本の主要都市にミサイルを撃ち込む」
タイムリミットまでわずか30時間・・・

主人公、安濃将文(あのう・まさふみ)一等空尉は
ミサイル防衛の要となる統合任務部隊で
作戦指揮の一員に加わっていた。
そんな矢先に起こったミサイル強奪事件だが、
安濃はその背後にかつての上官・加賀山元一等空佐の影を感じる。
加賀山は2年前、ある問題を起こして
自衛隊を追われるように退官していた。
安濃は加賀山に会うために、
強奪事件で騒然となる基地を抜け出すが・・・


自衛隊員/元自衛隊員が戦闘機を強奪、
その矛先を一般市民へと向けてテロリストと化す・・・
ざっくり書くとこういう話で、そうなると
福井晴敏の『亡国のイージス』を思い出す人も多いだろう。

共通するモチーフを持つが故に比較されてしまうのは
ある程度は仕方がないだろう。
でも、読んでいくと「現役自衛官が書いた論文」とか
「息子が死亡」とか、両者に共通する "要素" がちらほら。

まあ自衛隊員がテロに走るまでの経緯を
リアルさを持って描かなければならないのだから
それなりに説得力がなければいけないのは分かるんだが
このあたりちょっと似すぎてないかなあ・・・

F-2を強奪した "パイロット" にも、
テロに荷担するにいたる背景がきちんと描かれていて、
このあたりはけっこう感情移入する。
だからこそ、クライマックスは
この "パイロット" が操縦するF-2と、
迎撃する自衛隊との壮烈な攻防戦を期待したんだが・・・
(だってタイトルが『迎撃せよ』なんだよ)
うーん、これはかなり消化不良。あの幕切れはちょっとなあ・・・


もっとも、これは比較するのが悪いのかもしれない。
ストーリー上のメインとなるのは、
ミサイル強奪計画の要となる加賀山とテロリストの一味がたて籠もる
軽井沢の山荘での、安濃(とその仲間たち)との対決である。

著者の描きたいのはあくまでサスペンス、冒険アクションであって
東京湾のど真ん中でイージス艦が爆発、沈没するような
ど派手なスペクタクル小説ではないのだろう。

文句ばっかり書いているようだが、作品自体は十分面白いと思う。
特にキャラがいい。

主役の安濃は、仕事からくるストレスで動悸、目まい、息切れと
今にも死にそうな体調不良に陥っており、
なんと開巻早々「退職願」を懐に忍ばせて登場する。
もっとも、事件が起こって加賀山の追跡を始めてからは
いつのまにか "病気" は吹っ飛んでしまい、
テロリストと死闘をおっぱじめるに至っては
「おまえ、いつのまにそんなに元気になったんだい」
って思ってしまう(笑)。
ついでに、安濃の妻・紗代さんもよくできたいい嫁だ。

安濃の部下で新人隊員の遠野真樹二尉がまたいい。
妙齢の美女にしてオリンピック候補の呼び声も高い射撃の名手。
出番も多いし、要所要所で機転が利いてストーリーを引っ張っていく。
加賀山に捕らえられた安濃を救い出す場面でも果敢に行動し、
プロ(?)のテロリストを相手に互角に渡り合う。
本当の主役は彼女なんじゃないかっていうくらいの大活躍。

安濃の同期生・泊里一尉も
「主人公の親友」というポジションを過不足なく務め、
陰日向になって安濃を支える。

本書はそんな「安濃一尉とその仲間たち」が活躍するシリーズ第1作。
現在3作目まで刊行されているらしい。

実は第2作『潜航せよ』の文庫版が手元にあるので
秋くらいまでには読むつもり。


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ラスト・ワルツ [読書・ミステリ]

ラスト・ワルツ (角川文庫)

ラスト・ワルツ (角川文庫)

  • 作者: 柳 広司
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/03/25
  • メディア: 文庫



評価:★★★

帝国陸軍内に密かに設立されたスパイ養成組織・"D機関"。
設立者たる結城中佐、そして "卒業生" たちが
諜報の世界で繰り広げる活躍を描く、シリーズ第4作。
本書には中編1つと短編3つを収める。

「ワルキューレ」
 文庫で120ページを超える中編。
 女がらみで自らの映画製作会社を手放し、
 ハリウッドから逃げ出した日本人移民・逸見五郎。
 ドイツへ渡った逸見はヒトラーに拾われ、映画監督兼俳優となって
 ナチスのための国策映画を製作していた。
 一方、ドイツに派遣された "D機関" のスパイ・雪村は、
 日本大使館に潜入していた。その目的は、
 ドイツへ情報を漏らしている者を見つけだすこと・・・
 何年か前に、NHKのドキュメンタリーで
 ナチス時代のドイツ映画界の特集をやっていたのを見た。
 本作でもまさにその時代が描かれている。
 番組の中で、ナチスの協力者だった
 女性監督リーフェンシュタールのことは何となく覚えていたんだが
 本作でも彼女が登場してきたのでちょっとびっくり。
 さすがに本筋には絡まないんだが、うまい演出だと思った。

「舞踏会の夜」
 15歳の華族令嬢・顕子(あきこ)は、夜な夜な家を抜け出して
 ダンスホールに入り浸る、奔放な日々を過ごしていた。
 ある晩、愚連隊(懐かしい単語だなあ。もう死語?)に
 絡まれていたところを謎の青年に助けられる。
 彼に惹かれるものを感じた顕子だが、二人は再会することなく、
 彼女は政略結婚によって陸軍大佐・加賀美の名ばかりの妻となる。
 そして20年。
 加賀美は中将へと昇進、顕子もまた "自由" を謳歌していた。
 そして今夜、顕子は "あの人" との再会のために舞踏会に出る・・・
 たぶん本書のタイトル「ラスト・ワルツ」はここから採ってる。
 ミステリとしては本書中いちばんかな。
 「そうきたか」と思わせて、さらにひとひねり。
 うーん、一本とられました。

「パンドラ」
 イギリス外務省の下級官吏・ラーキンの死体が
 自宅アパートで発見される。
 現場は二重の密室になっていて、当初は自殺が疑われるが
 捜査担当のヴィンター警部が他殺と判断する。
 トリック自体は単純なので、「how」ではなく「why」、
 つまり "なぜ密室にしたのか" がテーマのミステリと思わせて
 さらにひとひねり。
 スパイが絡むと、単純な(はずの)密室の解釈が
 こんなに多重化してしまうなんてねえ。

「アジア・エクスプレス」
 満州の首都・新京を定時に発車した満鉄特急<あじあ>。
 ソ連領事館員モロゾフから情報を受け取るために乗車した瀬戸だが、
 そのモロゾフがトイレで殺される。
 車内に潜む暗殺者は、瀬戸の命をも狙うだろう。
 次の停車駅・奉天まで2時間、列車は止まることなく走り続ける・・・
 このシリーズは頭脳戦がメインで、殺す殺されるという
 息詰まる局面ってあんまり多くないんだけど、
 本作はサスペンスたっぷりに描かれる。
 あ、もちろん本作でも、瀬戸は生き残るために
 殺人者の正体を暴くべく脳味噌をふり絞ってるけどね。


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家庭用事件 [読書・ミステリ]

家庭用事件 (創元推理文庫)

家庭用事件 (創元推理文庫)

  • 作者: 似鳥 鶏
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2016/04/28
  • メディア: 文庫



評価:★★★

ほぼ3年ぶりの<市立高校>シリーズの最新作は5編収録の短編集。
美術部の葉山くんが狂言回し、演劇部の柳瀬さんがヒロイン役、
伊神先輩が探偵役という、お馴染みのキャラ設定。

「不正指令電磁的なんとか」
 時系列的にはシリー第1作『理由(わけ)あって冬に出る』の直前。
 葉山くん高校1年の冬。
 演劇部の看板女優・柳瀬さんを映研部員の辻さんとPC研部員の三宅が
 取り合う場面に出くわした葉山くん。
 それぞれ自分たちが作成する作品に出演してもらおうと譲らない。
 とりあえずその場では「映研優先」ということで纏まり、
 契約書を作成することに。しかしその契約書の内容が
 いつの間にか「PC研優先」に書き換わっていた。
 衆人環視の中、作成された文書は、どうやって改竄されたのか。
 うーん、PCに詳しい人なら見当はつきそうだが
 PC研の三宅くん、スキル高すぎ。

「的を外れる矢のごとく」
 弓道部部長の更科さんが、柳瀬さんとともに
 葉山くんに相談を持ちかけてきた。
 弓道場に何者かが侵入、「的枠」を盗んだという。
 さして高価でもないものをわざわざ盗んだのはなぜか・・・

「家庭用事件」
 夕食の準備をしていた葉山くんのマンションが突然停電する。
 しかし停電したのは葉山家のみ。
 何者かの意図を感じた葉山くんだが・・・
 表題作なんだけどいちばん短い。
 文庫で30ページ弱しかないんだが、きちんと纏まってる。

「お届け先には不思議を添えて」
 アンソロジー『放課後探偵団』で既読。
 映研のOB・福本が学校にやってきて、
 映研が大量に保存しているVTRをDVD化しないかと提案する。
 後輩のコネで安くできるのだという。
 申し出に乗った映研は、大量のテープを段ボールに梱包、
 福本の元へ発送するが、到着したテープの一部が
 再生できないほど傷んでしまっていた。
 発送時には無事だったはずなのに・・・
 葉山くんは伊神先輩の協力を得ながら捜査を始める。
 まあ、犯人の動機はわかるがきちんと話せばすむことのような気も。

「優しくないし健気でもない」
 葉山君の妹・亜理沙の友人の姉、河戸真菜がひったくりに遭う。
 しかしなぜか奪われたバッグは、中身は何も奪われないまま
 現場近くに放置され、さらに中には古びたフクロウのぬいぐるみが。
 相談を受けた葉山くんは、
 とりあえず真菜がつきあっている彼氏に会いに行くが・・・
 いやあ、このシリーズは10年目になるそうな。
 (ということは作者もデビュー10年目だ)
 本作で、ある "事実" が明らかになるのだが、
 (まあ、読んでると何となく分かってくるのだが)
 最後に "確定" されるとやっぱり驚く。
 この "ネタ"、シリーズ開始時点(つまり10年前)から
 考えてあったとしたらたいしたもんだ。

 "すっかりお馴染み" の世界に、
 こんな巨大な "びっくり" が埋まってるなんてねぇ。
 このぶんでは、まだまだたくさん
 読者を驚かせる "仕込み" があったりして。


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