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「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」Blu-ray視聴終了 [アニメーション]

宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 (初回限定版) [Blu-ray]

宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 (初回限定版) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: Blu-ray



待っていたBlu-ray版の「方舟」。
発売日の1日前の26日に届いていたものの
なかなかまとまった時間が取れなかった。
ようやく週末がやってきて、やっとこさ観ることができた。

1月始めあたりに映画館で観たのが最後だから、およそ5ヶ月ぶり。

内容についてはこのブログでもいろいろ書いたので省略。
一番の注目はやっぱり修正が入って完成度が上がったところだろう。

まあ私は注意力散漫な方なので、どこがどう変わったかとか
あまり具体的に言えないんだけど、
初見の時に感じた「違和感」や、「あれ?」って思った作画の乱れ等が
ほとんど解消されていたことはわかった。

 4月にBlu-ray版の上映会があって、それに参加した人のブログに
 いろいろ変更点やら修正点が挙がってたし、
 これから細かく上映版との違いを検証する人も出てくるだろうね。


特典ディスクの方は、内容が盛りだくさんで
とても短時間では全部は見切れない。
とりあえずざっと観たところについて書くことにしよう。

まずは、宮川彬良さんが登場するヤマトーク。
いやあ熱が籠もってますねえ彬良さん。
最後に、まだ先がありそうなことを言ってるんだけど
これは2月末のコンサートのことを念頭に置いていたのかも、と推察。

 話は逸れるが「交響組曲ヤマト2199」、実現するといいなあ。


麻宮騎亜と加藤直之の「ギャラリー編」もよかった。
私が麻宮さんを知ったのは「サイレントメビウス」だった。
漫画家になる前はアニメーターだった、てのは
どこかで聞いた気がするんだけど、
「ヤマト完結編」がデビュー作だったとはねぇ。
「仮面ライダーフォーゼ」を通じて出渕監督と会ったのが
2199に参加するきっかけ、って話も面白かった。
加藤さんがイラストを書いた小説はたくさん読んだなあ。
「宇宙の戦士」とか「銀河辺境シリーズ」とかね。
もっと寡黙な人なのかと思ってたんだけど、
出てくるとけっこうおしゃべりの陽気なオジサンだった。

映画BGMの録音風景も収録されてる。
見るからにヤマトファンと同世代の年配の方々、
そしてどう見ても40年前にはこの世に影も形もなかったであろう
若いお兄さんお姉さんのミュージシャン。
一つの音楽が世代を超えて弾き継がれ、奏で継がれていく。
これもなかなか感動を覚える。


ピクチャードラマも面白かった。
真田さんメインの話と南部メインの話は4コマ漫画みたいな感じだけど
「会戦」は傑作だったねぇ。
未見の人のために内容は書かないけど、
古代達がシャンブロウで過ごしていた間に、
実はこんなことがあったかも知れない、って考えると楽しい。


さて、2012年4月から始まった「ヤマト2199」との旅も、
これで本当にひと区切りとなるのだろう。
3年あまりの間、楽しませてくれたスタッフの方々に改めて感謝したい。

「『ヤマト2199』には続編は必要ない」って
ずっとこのブログで書いてきた身ではあるけど、
いざすべてが終わってしまうと淋しいのは否めないところだ。


聞くところによると、Blu-ray発売前夜のヤマトークで
出渕監督から「新展開」の可能性が「あるかも」と語られたらしい。

そもそも「新展開」なるものが本当にあるのか?
もし、あったとしてそれがどんなものになるのか?

 あったとしても、それがどんなものか判明するのは
 早くても半年か1年くらい先だろうねぇ・・・

願わくば、かつてのオリジナル・シリーズの愚を繰り返さず、
ファンの期待を裏切らないものにして欲しいと切に願うところだ。


近いうちに、また第1話からじっくり見直そうかな~って
思い始めている今日この頃。


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完全恋愛 [読書・ミステリ]

完全恋愛 (小学館文庫)

完全恋愛 (小学館文庫)

  • 作者: 牧 薩次
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2011/03/04
  • メディア: 文庫



評価:★★★☆

「第9回本格ミステリ大賞」受賞作。
作者の「牧薩次」とは、「辻真先」の別名義。
元々は作者のミステリシリーズに登場する作家兼探偵の名前なんだけど
本作はその作家が書いた作品、という体裁になっている。

「辻真先」と言うと、現在ではミステリ作家の方が
断然有名なんだろうけど、我々の世代からしたら
創成期の日本アニメにおける脚本家、という方が馴染みがある。

 「サイボーグ009」TVシリーズ第1作(なんと白黒作品!)の
 第2話「Xの挑戦」とか第16話「太平洋の亡霊」とか。
 今でもストーリーを憶えてるよ。

 50代の方だったら、wikiで「辻真先」を調べてみるといい。
 彼が関わったアニメ・特撮作品がいかに多かったか。
 そして、それらを私たちがいかに夢中になって観ていたか・・・

70年代に入ったあたりから少しずつ作家の比重が高まっていって、
とっくの昔に作家専業になってたと思ったんだけど
ホームページを覗いたら、今でも「名探偵コナン」とかの
シナリオを書いてたりするみたい。

閑話休題。


本作は、本庄究(きわむ)という男の生涯を、
3つの殺人事件を絡めて描いている。

昭和20年、空襲で家族を失った少年・究は
福島県で温泉宿を営む伯父に引き取られる。
そこで、やはり戦火を逃れてきた少女・小仏朋音(こぼとけ・ともね)と
運命の出会いを迎える。
その日から、朋音は究にとって "永遠の女性" となった。
やがて8月15日を迎え、温泉町にも進駐軍がやってくるが、
その中の米軍兵士の一人が殺される。

終戦後間もなく、朋音は一回りも年上の実業家・真刈夕馬に嫁ぎ、
彼の会社は戦後の混乱期の中、急成長を遂げていく。
そして、究もまた画家としての才能を開花させていくのだった。

昭和43年、真刈夕馬によって追い落とされた
浅沼興業の社長・浅沼宏彦が福島の山村で自殺を遂げる。
しかしその直後、彼の手元にあったはずのナイフが
遙か沖縄・西表島に滞在していた
朋音の娘・火菜(ひな)の胸を貫いていた。

そして昭和62年、ついに真刈夕馬が殺害される・・・


ただ一人の女性を、生涯をかけて愛し続けた男の物語。
究君が朋音さんに捧げる純愛には共感できるし、
それは彼女が世を去った後も変わることはない。

恋愛小説としてなら傑作だと思うのだけど
ミステリとしてはチョイ不満かなあ。

読んでいくと、いろいろ考える。
「きっとあの時の○○は△△だったに違いない」とか
「このキャラは、実は□□の◇◇じゃないのか」とか。

で、結果として、これがけっこう当たるんだなあ。
ミステリを読み慣れた人ならもちろんだけど
私が当てられるんだからたいていの人はお見通しだろう。

たぶん作者もそこまでは計算ずくで、「肉を切らせて骨を断つ」、
言い換えれば「80%までは見破れても残り20%で驚かせる!」
という算段だったと思う。
(大リーグボール2号のパターンだね・・・て、これ分かる人少なそう)

じゃあその残り20%がどうなのか。
確かに意外ではあるのだけど「そうだったのか!」感は希薄。
文中に伏線もきちんと張ってあって、フェアではある。
「そう言われればそうなんだろうな」とは思うけど、
私はあんまり驚きは感じなかったなあ・・・

いちばん不可能性が強い「西表島のナイフ事件」にしても、
真相はかなりあっけなくて、ガッカリ感のほうが先に立つ。

第3の事件のアリバイトリックにしても、
いくら伏線が張ってあったとは言っても、
これは反則技に近いんじゃないかなあ・・・


なんだか文句ばっかり書いてしまったが、
恋愛小説としてはとても良くできてると思う。
それに何と言ってもスゴいのは、
この作品を書いた時の作者が御年76~77歳くらいだったこと。
80歳近い人がこれだけの長編ミステリを書いたことがスゴい。
殺人事件を3つも入れて、それぞれ異なる趣向を凝らし、
作中でも40年以上の時間経過を描いている。
この筆力はやっぱり特筆に値するだろう。

「ガチガチの本格ミステリ」だと思って、
身構えて読むとちょいとアレなんだが
「ミステリ要素が豊富な恋愛小説」だと思って読むなら
とても楽しい読書の時間を得られる作品だと思う。


男なら、誰でも心の中に "永遠の女性" が棲んでいるだろう。
叶うことのなかった恋や、後悔に満ちた愛の思い出もあるだろう。
悲しみに張り裂けてしまった "心の傷" を持っている人も。

主人公・究くんの姿に、多かれ少なかれ
自分を重ね合わせる人もいることと思う。

私はどう重ねたか? それはナイショだ。
"思い出" は墓の中まで持っていく。それが男というものだろう。


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『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』Blu-ray & サントラCD到着! [アニメーション]

正式発売は明日なんだけど、7netで注文したので
1日早くフライングゲット!
IMG_0477a.jpg

Blu-rayの特典は絵コンテ集なんだけど、この厚さ!
『追憶の航海』にはチョイ負けるけどね。
IMG_0479a.jpg

「このままで人を殴る凶器に使えそう」とは家人の評。

CDは聴いてみたんだけどBlu-rayはまだ開封してない。
本編だけで2時間弱あるから、観るのは週末になりそうかな。
かみさんと上映会でも開きますかね~。

その前に特典ディスクの方でも観ようかなぁ。
ひととおり全部見終わったあとの感想はまた後日。(^_^)v


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ルーヴル美術館展 [日々の生活と雑感]

今日はたまたま、かみさんと同じ日に休みが取れたので
ルーヴル美術館展に行ってきた。
かみさんが好きなんだよねぇ。絵画を見るの。

IMG_0476a.jpg
平日なのでそんなに混んでないだろう・・・
なんて思ってたんだが甘かったヨ!

入場制限こそしてなかったけど中に入ると黒山の人だかり。
絵を見に来たんだか人を見に来たんだか分からん状態。
とにかく絵の前まで行くのにひと苦労。

最初の30分で観られた絵は10枚ちょっとくらい。
入場時にGETした資料を見ると全部で80枚くらいあると言うことなので
「おいおい、このペースだと3時間を超えるぞお~」
まあ実際にはその半分くらいの時間で回れたけど、なんだかグッタリ。

 かなり昔、科学博物館でやってた「人体展」を思い出した。
 あれはひどかったなぁ。
 展示物の前に来てじっくり見ようとすると
 「立ち止まらないで下さーい!」ってアナウンスがびんびん。
 展示物を「見てもらう」という姿勢が全く感じられなかった。
 「見せてやってる」感が満載のトンデモナイ展覧会だった。
 「○○万人が入場!」なんてのは自慢にならない。
 入場した人のうち、どれだけの人が満足したのか。
 入場制限してでもきちんと見せるべきだよなあ。
 その分、期間を延ばすか時間を延長するか閉館日を減らすか。
 サービス業なんだからそのへん考えないと。

さて、今回の目玉はフェルメールの「天文学者」という作品。
ちなみに公式サイトに上がってる写真はこれ。

louvre2015-2.jpg
でも、実際にこの目で見ると、あれ?
なんだか色が薄め? くすんでる?

「描かれてから時間が経って絵の具が変質したんじゃない?」
とはかみさんの説。

順路の終わり、出口にはショップがあって、
展示されてる絵の複製画も売ってたんだけど
どうみても「天文学者」は複製画の方が色が鮮やかだなあ・・・


疲れたので美術館内のカフェでひと休み。
お茶と軽食をとってから後半戦の「マグリット展」へ。

こちらの人出は多すぎず少なすぎず。
適度に混んでて適度に空いてて、いい案配。
美術館の人口密度はこれくらいがいいなあ。
マグリットってあんまりよく知らなかったんだけど
見て回ると「あ、これ知ってる」ってのがけっこうあった。
こちらは1時間弱くらいで見終わった。


見終わって美術館を出て、乃木坂駅から東京メトロ千代田線に乗った。
そして4駅めの日比谷を発車した直後、突然の停車。
「ただいま地震がありました」というアナウンスが入ると同時に
乗客の間から一斉に聞こえてきた緊急地震速報のブザー(?)音。
あまりにも綺麗に揃って鳴りだしたので思わず笑ってしまったが
よく考えたら笑ってる場合じゃなかったね。
安全確認のためにしばらく停車してたけど、
そのうち無事に動き出した。
ダイヤはけっこう乱れていたけど家には無事に到着。


本日の戦果。
マグリット展のショップで売ってたベルギーのビールを2種。
「BOON KRIEK」と「CANTILLON KRIEK」。
どちらもサクランボの果汁が原料に入ってるんで、
日本では「ビール」に該当せず「発泡酒」扱いになるって
ラベルに書いてあった。
味についてはまだ飲んでないので、そのうち感想をアップしましょう。
ウワサでは「すごく酸っぱい」らしいんだが・・・

IMG_0475a.jpg
なんでビールかっていうとベルギーという国は
ビールが主要輸出品に入ってるらしいので
展覧会にかこつけてビールの売り込みをしているものと推察する。
マグリットはもちろんベルギーの画家さんである。

美術館に行ってビールを買ってくるなんて、
一体何を見に行ったんだか・・・
「1本ならともかく2本も買うなんて信じられない」
とはかみさんの弁。
でも、普通のビールならともかく、サクランボ入りなんて
滅多に飲めそうにないじゃん・・・・


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忍びの国 [読書・歴史/時代小説]

忍びの国 (新潮文庫)

忍びの国 (新潮文庫)

  • 作者: 和田 竜
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/02/26
  • メディア: 文庫



評価:★★★

時は戦国、天正四年。
織田信長が本能寺に倒れる6年前、
彼が天下統一へ向けて驀進中の時代である。

信長の次男・織田信雄は伊勢の国を併呑し、
その手を隣国・伊賀へ伸ばそうとしていた。

伊賀というと "忍者" しかイメージがないんだが、
本書を読むと当時の様子が詳しく描かれている。

伊賀には大名が存在せず、地侍が乱立していた。
(この物語の時代には66人いたという。)
しかもそれぞれに仲が悪く、お互いを討ち果たすために
"技" を磨いているうちに、それが "忍術" へと発展していった。

彼らは金のためなら何でも引き受けた。
義理や人情とかの倫理観は一切持たず、
親子兄弟の間でも騙し合い、殺し合っていた。
時には他国の戦国大名に雇われ、闇の仕事を請け負ったり。

しかしなぜか他国からの侵略に対してだけは
怨念や憎悪を一時的に棚上げして団結し、守りを固め、
不思議なバランスのもとで戦国の世に独立を保っていた。

主人公の無門(むもん)は、そんな伊賀の国にあって
最高の技量を持つ身ながら、無類の怠け者であった。

他国からさらってきた娘・お国を女房にしたはいいが
顔を合わせるたびに稼ぎの無さをなじられる。

無敵の忍者で、地侍たちに一目も二目も置かれているのに
お国の前では頭が上がらない無門がおかしい。
まあ惚れた弱みというところか。
このへんのキャラ設定が上手いと感じる。

信長は伊賀の国と関わりを持つことに慎重だったが、
父に認めてもらいたくて血気にはやる信雄は伊賀攻めを決定、
織田軍団は国境を越えて伊賀国への侵攻を開始する。

迎え撃つは百地三太夫率いる伊賀忍び軍団。
無門とお国も、いやおうなく戦いに巻き込まれていく・・・


忍法小説というと山田風太郎の名がまず挙がるが
彼の "忍法帖" は、「伝奇ファンタジー」の部類に入る。

本書の忍法は、「サスケ」とか「伊賀の影丸」とか
「カムイ外伝」とかのイメージに近いだろう。
子供の頃にこれらのマンガに心を躍らせた人たち(私もそうだが)なら
楽しい読書の時間が過ごせるだろう。


権謀術数が渦巻く忍びの世界、
弱肉強食、強い者しか生き残れない戦国の世。
そんな非情な物語の中を多彩なキャラたちが駆け抜ける。

普段はちゃらんぽらんを画に描いたような無門も
本気を出すと流石にスゴい。
最強の忍者の称号は伊達ではない。
しかしそれもこれもすべてはお国のため(笑)。

そんな無門の活躍を無心に追いかけているうちに
どんどんページがめくれていくだろう。


ここまで書いてくると、モノスゴイ傑作のようだが
(実際、よくできた作品だと思う)
そのわりに星の数が3つと少なめなのは
物語の決着の付け方がちょい不満だから。

戦国時代が舞台で、人がたくさん死んでいく話なので
平穏な結末を望む方が無理だとは思う。
思うんだが・・・でもねえ。

これじゃ無門が報われないんじゃないかねえ・・・
あんなに頑張ったんだからさあ・・・

まあ、これは私の好みの問題なので
このラストで全く問題ないって感じる人も多いでしょう。


解説を書いているのは、あの「児玉清」さん!
児玉さんは、もう双手を挙げての大絶賛である。

 解説を頼まれてけなす人はいないだろうけど、
 それを割り引いても、ビックリするくらいの絶賛ぶり。
 児玉さん、かなり気に入ったものと推察する。


「のぼうの城」でブレイクし、
最近では「村上海賊の娘」が話題の和田竜さん。

手元にもう一冊、「小太郎の左腕」って文庫があるので
これも近々読む予定。


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パラダイス・クローズド THANATOS [読書・ミステリ]

パラダイス・クローズド THANATOS (講談社文庫)

パラダイス・クローズド THANATOS (講談社文庫)

  • 作者: 汀 こるもの
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/02/15
  • メディア: 文庫



評価:★★★

だいたい「汀(みぎわ)こるもの」っていう、およそ人名と思えない
何だかよく分からないペンネームからして
どうにかしてほしいところなんだが、作家は作品で勝負だからねえ。
というわけで読んでみた。

本作は立花美樹(よしき)・真樹(まさき)という
双子を主人公としたミステリ・シリーズの第1作。

サブタイトルの「THANATOS」とは双子の兄・美樹くんのこと。
彼の周囲ではやたらと人が死にまくるという
「死神体質」を持つ少年、ということからきてる。

 もっとも、そんなことを言ったら
 江戸川コナンとか金田一少年なんかたいへんだよねえ。
 コナン君なんて、彼の周囲で死んだ人数は3桁はいるんじゃない?
 なーんてちょっと意地の悪いツッコミを入れたくなってしまうのが
 この兄弟なんだなあ・・・

一方、弟の真樹くんは「高校生名探偵」ということで、
兄が殺人犯を呼び寄せ、弟が解決する、というパターンなのだろう。

 考えようによってはコナン君の役割を
 双子で分割・分担してるとも言えるわけだね。
 いかん、また意地の悪いツッコミをしてしまった・・・

この双子はさる大物政治家の御曹司で、しかも超絶美少年という
ある意味お約束(?)の設定で、
しかもここが大事なんだが「性格が悪い」(とても大事)。
序盤ではそんなに悪そうに思えないんだが、
物語が進むにつれて邪悪さが指数関数的に増大する(笑)。

 まあ、生い立ちなんかを考えれば無理ない面もあるのだろうが。

二人の周囲では死人が出るし、美少年故にストーカーも現れたりと
およそ平穏とはほど遠い事態が常に発生しているため、
警視庁は二人に専属の "お守り" をつけている。
それが高槻彰彦刑事で、二人の護衛とワトソン役を兼任である。

背景説明が長くなってしまった。

この三人が、小笠原諸島のさらに外れにある
孤島に住む変人のミステリー作家・大倉の屋敷に招かれる。

招待客は彼らの他に4人のミステリ作家、
そして大倉の使用人が3人。島に集まったのは計11人。

そして、その屋敷の一室で、大倉が殺される。

密室状況の殺人現場、孤島というクローズド・サークル。
やがて始まるミステリ作家達を交えた推理合戦。
そして第二の殺人・・・

形だけ見れば古典的なミステリのつくりで、
最終的には密室の謎は解かれ、犯人も判明するんだけど
そこに行くまでの途中経過が "普通" ではない。

その一番大きな原因はやはり双子のキャラクターだろう。
上の方では「邪悪」と表現したが、穏やかに表現すれば
"非情にエキセントリック" で "常軌を逸した行動が多い"。
(あんまり穏やかでもないかな)

三人称で書かれているんだが、
地の文はお守り役の高槻の心情を代弁していて
双子の振る舞いにいちいち鋭いツッコミを入れる。
それが面白いと言えば面白いんだけど
時としてミステリとしてのストーリーよりも
双子の引き起こす "悪巧み" のほうに
主体が移ってしまったようにも感じる。

 まあそれも本作の "ユニークさ" を引き立てているとは言えるが。

中盤以降から解決編部分にかけて、
ミステリの "定石" をことごとくひっくり返して、
犯人も含めて登場人物たちが双子に振り回されていく様子は
(ついでに読者も大いに振り回されてしまうのだが)
好みが分かれるところかも知れない。

このあたり、新鮮かつ面白いと思う人もいるだろうし、
逆に不愉快に感じる人もいるのではないかな。

私に関しては、許容範囲の内かなあ・・・
(全く不快ではなかったと言えば嘘になるが)
でもまあ、もうちょっと双子の "おふざけ" が過ぎてたら
途中で投げ出してたかも知れないけれど。

ストーリーに関しては星2つ半、
個々のミステリ要素に関しては星3つ半。
平均して星3つ、ということにした。


作中で繰り広げられる、
水槽とその中で飼育される水棲生物に関する蘊蓄も
半端ではないディープさなんだが、
幼少の頃に金魚鉢で出目金を飼ったことくらいしか
経験の無い私には、そちらの方への思い入れは
皆無に等しいのでねえ・・・

 作者が彼らをとっても愛しているのはよくわかったが。

えーと、何だかあんまり褒めてない文章みたいだが
この双子のキャラ自体は嫌いではないので、
とりあえずもう1~2作は読んでみようと思っている。


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空から見た殺人プラン 天才・龍之介がゆく! [読書・ミステリ]

空から見た殺人プラン 天才・龍之介がゆく! (祥伝社文庫)

空から見た殺人プラン 天才・龍之介がゆく! (祥伝社文庫)

  • 作者: 柄刀 一
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2011/03/11
  • メディア: 文庫



評価:★★★

名探偵・天地龍之介の活躍するシリーズも既刊が12冊になったという。
本書は、その文庫化された8作目(たぶん)。

龍之介は、巨額の遺産を受け継ぎながらもニート暮らしの日々。
彼の夢は、遺産を元手にした "学習プレイランド" の建設。

秋田県に候補地を定め、現在はプレイランドの運営に
賛同・協力してくれるスタッフを探して全国行脚の途中。
その旅の先々で様々な事件に巻き込まれて・・・という展開。


「秋田・仁賀保 誰にも見えない4号室」
 手に掛けた死体を、鳥籠のような "檻" に入れる
 "バード・ケージ" と呼ばれるシリアル・キラーが現れる。
 殺害対象になる人物に共通する "ミッシング・リンク" は
 "4号室に住む者" であるかに思われたが・・・
 終盤で明らかになる "見えない4号室" は、
 いくらなんでもこじつけのように思うんだけど
 でも、殺人鬼に常識は通用しないわけだしなあ・・・

「長野・諏訪 龍神の渡る湖」
 姉夫婦を破滅させた詐欺グループの主犯への
 復讐を目論む雑誌記者・吉田清之(きよの)。
 彼女を止めようとする龍之介たちだったが・・・
 復讐譚でありながらラストは意外にもコン・ゲーム。

「三重・鳥羽 真珠とバロックとあたしの部屋」
 鳥羽で働く桃子は、一年前に恋人・明洋を殺害されていた。
 未だ犯人は捕まっていない事件だったが、
 龍之介たちが訪れたことにより、新たな展開が始まる・・・
 真珠にまつわる蘊蓄が楽しいけれど、
 それがラストの伏線になってるのも流石。

「広島・厳島神社 神域の波打ち際」
 宮島の七不思議と、神事にまつわる秘密を龍之介が解き明かす。
 このシリーズには珍しく、殺人とかの犯罪は登場しない。
 日常の謎ならぬ "非日常の謎" というべきか(笑)。

「山口・秋吉台 空と大地の迷宮」
 文庫で150ページほどの中編。
 秋吉台に雨が降った時にだけ現れる "一時湖"。
 その湖底からダイバー姿の死体が現れる。
 物語の舞台は地底の大鍾乳洞から山の頂上、さらには空へ。
 水平方向にも上下方向にもかなり広範囲なミステリ。
 第一の殺人についてはちょいと偶然が過ぎるような気もするが。
 鍾乳洞が出てくると「八つ墓村」を思い出してしまう私は
 やっぱり古い人間なんだろうなあ・・・


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近況 [日々の生活と雑感]

世の中は5連休ということで観光地は賑わっているらしい。

私も今年は5日間休むことにした。
「した」というのは、例年この時期には仕事が詰まっていて
連休中にも何日か働かないといけなかったんだが・・・

2月に身体を壊してから、ちょいと考えを改めた。
休める時は休むことにしようと。
なのでこの5連休中は働かないことにした。

そのせいで、このあとスケジュールが辛くなるような気も
しないわけではないのだが、その時はその時。


5月2日は車でドライブがてら洋菓子の買い出しに。
向かった先は「卵や TAMAYA」さん。

2年近く前に「アド町ック天国 東武動物公園編」で
紹介されたことから、けっこう知名度が上がったらしいんだけど
それをどこかから聞きつけてきたかみさんが
「私も美味しいシュークリームが食べたい!」
と言いだしたのだ。

東武動物公園は埼玉県の宮代町にあるのだが
「卵や TAMAYA」はその隣の杉戸町にある。
「坂斉養鶏場」というところが、自家製の新鮮な卵を使って
洋菓子の製造販売に乗り出した、ってことらしい。

カーナビに「坂斉養鶏場」って入れたら
無事に表示されたので、出発。

首都圏にもまだこんな田園地帯があったんだ、
って景色の中を走り抜け、到着。

途中で道に迷うことはなかったんだけど、
県道からはやや離れたところにあるので
入り口がちょっと分かりづらいかな。

車を降りたら、うーん、家畜特有の "あの臭い" が(笑)。

外見はこんな感じ。
tamaya.jpg

農家の納屋を改造したって感じの店舗、
その隣は製造所。思ったりよりこぢんまりとしてて
いかにも手作り感あふれる雰囲気。

店舗のショーケースを見たらシュークリームは売り切れ。
まあ、大量生産している、って感じではなかったし、
朝8時半から営業してるしねえ。
次回はもうチョイ早く来ることにして
何も買わないのももったいないので
プリンとチーズケーキを買って帰ることに。

店舗を出たら、 "あの臭い" は無くなってた。
風向きにもよるのかなぁ。

家に帰ってからプリンとケーキを頂きましたが
どちらもとっても美味でした。
次回はぜひシュークリームを味わいたいものだ。


昨日と今日は終日家でゴロゴロ。
おかげで読書が進む進む。もう5冊読み終わった。
こちらは近々読書録をupする予定。


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