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たんぽぽ娘 [読書・SF]

たんぽぽ娘 (奇想コレクション)

たんぽぽ娘 (奇想コレクション)

  • 作者: ロバート・F・ヤング
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2013/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



評価:★★★☆

評価は★3つ半なんだけど、表題作だけなら★4つあげてもいい。
やっぱり名作だ。

表題作である「たんぽぽ娘」。
もう30年以上前に、一度読んだことがあるはずなんだけど
全然ストーリーを覚えていないと思っていた。

でも、読んでいるうちにだんだん思い出してきたよ。
やっぱりそれくらい印象的な物語だったんだね。


二十年間連れ添っている妻が、陪審員として召喚されてしまったので、
二週間の夏の休暇を、一人で過ごすことになったマーク。

ある日、丘の上で出会った、たんぽぽ色の髪をした娘。
ジュリーと名乗るその女性は、未来から来た存在だった・・・

親子ほど年の離れたジュリーと、毎日丘の上で語り合っているうちに
次第に彼女に惹かれていくマークだったが・・・


SFという舞台(タイムトラベル絡みが多い)で、ラブ・ロマンスを語る、
ロバート・F・ヤングという作家は、アメリカより日本の方が人気が高いらしい。
同様にこの表題作も、日本で海外短編SFのベストテンを募れば常に上位に入るのに
向こうではほとんど埋もれてしまっているとのこと。
このへん、日米の読者の好みが分かれていて面白い。

私ももちろん、この作品は大好きだ。
ハインラインの「夏への扉」や
梶尾真治の「クロノス・ジョウンター・シリーズ」が好きな人なら、
絶対楽しめる作品だと言っておこう。

ただ、この作品集に収められた他の作品については評価はかなり異なる。

表題作以外では「ジャンヌの弓」が出色の出来かな。
それ以外で「これいいなあ」と思ったのは
「河を下る旅」「エミリーと不滅の詩人たち」「主従問題」
「11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス」(目次順です)あたり。

他の作品は、私の好みに照らすと今ひとつの印象。

ヤングの、日本における独自の短編集に
本書と同じ編者による「ジョナサンと宇宙クジラ」(ハヤカワ文庫)があるが
(じつはもう1冊あるんだけど未読なので)
あっちの方が私の好きな作品は多かったかな。
ちなみに「ジョナサン~」でいちばん好きなのは「リトル・ドッグ・ゴーン」。

編者によると、さらに「第三短編集」も予定されているらしい。
何年先になるかわからないけど、期待して待ちたいと思う。


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MM9 -destruction- [読書・SF]

MM9-destruction- (創元日本SF叢書)

MM9-destruction- (創元日本SF叢書)

  • 作者: 山本 弘
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2013/05/30
  • メディア: 単行本



評価:★★★★★

山本弘という作家は、しばしば私の「感動するツボ」のど真ん中を
ピンポイントで撃ち抜くような作品を書く。
この「MM9」シリーズがまさにそれだ。

今年のお盆休みの〆はこの本だったのだが、読み終わったとき、つくづく思った。

「怪獣」の出現する国に生まれてよかった。
「ウルトラマン」のいる国に生まれてよかった。
「円谷英二」と同じ国に生まれてよかった、・・・・と。

あなたが「特撮TVドラマ」と「怪獣映画」に熱狂した記憶を持つ人ならば、
この本は、至福の読書の時間を与えてくれるだろう。

(もっとも、上記のような言葉に全く思い入れを感じない人には、
 この本のどこが面白いのかわからないかも知れないし、
 これから私が書く文章の意味が理解できないだろう。
 ある意味、読む人を選ぶ本ではあるとは思う。)

よく、本の解説なんかに
「これからこの本を読むあなたが羨ましい。こんな面白い話を読めるんだから」
なんて書いてあるけど、これこそ、このシリーズのためにあるような言葉だ。

ああ、この「MM9シリーズ」3冊を未読のあなた。私はあなたが羨ましい。
こんなに楽しく、面白く、萌えて、燃えて、泣ける!
まさに「これぞエンターテインメント!」という作品をこれから読めるなんて。


「本格SF+怪獣小説」と銘打ったシリーズ・第3弾。

冒頭の評価でもおわかりのように、私はこの作品に最大級の評価をつけた。
現在のところ、文句なしの「今年読んだ本・第1位」である。


地震・台風と並んで怪獣が自然災害として存在する世界を舞台にして、
怪獣対策専門チーム「気象庁特異生物対策部」、
略して「気特対」の活躍を描く連作短編集だった第1作「MM9」。

そして、第2作「MM9 -invasion-」では、
チルゾギーニャ遊星人(!)が地球侵略のために送り込んだ
巨大宇宙怪獣が東京に出現し、破壊の限りを尽くす。
迎え撃つは、第1作に登場した怪獣「ヒメ」。
東京スカイツリーを舞台に、二大怪獣の激突が描かれる。

そして、満を持しての第3作「MM9 -destruction-」(本書)は、
いよいよ「大怪獣総進撃」そして「地球最大の決戦」だ!


もしこの作品をこれから読んでみようかという人がいたら、
ぜひ第1作から読んでほしい。
登場キャラが共通していることもあるが、なにより、
怪獣が科学的矛盾無しに存在できる世界の設定がとにかく面白いし、
それをふまえると、後続する2作をより面白く読める。

特に第2作と第3作は時系列的にも連続しているので、
できたら間を開けずに読むことをオススメする。


さて、この後にだらだらと続く長い駄文なんか読むヒマがあったら
今すぐ、本屋さんに行って(あるいはネットでポチって)
3冊そろえましょう。
文庫になってるのは第1作「MM9」だけで、後の2作はまだ単行本なので
ちょっと値が張るんだけど、払った分以上に楽しめると思う。


さて、こんな話ばかりいくら書いても
本編の面白さは伝わらないような気がするので、ちょっと内容に触れよう。

なるべくネタバレにならないように努力するけど、
予備知識なしで読みたい人は、以下の文章を読むのはやめて
今すぐ、本屋さんに行って(ry

 

第2作「MM9 -invasion-」での、スカイツリーの戦いから二日後。
主人公の少年・一騎と彼の幼なじみ・亜紀子、そして「怪獣」ヒメは
茨城県内のある神社に護送され、そこで匿われることになる。

ここでヒメという存在について説明しなければいけないだろう。
書き出すと長くなるんだが、なるべく短く書いてみる。
この物語のキーパースン(キーモンスター?)であり、
ある意味主役とも言える重要キャラなのだから。

まず外見は、普通の10代半ばの美少女。
(どうして美少女が「怪獣」なのかは、第1作でしっかり説明されている。
 実はこの作品世界での「怪獣」と、私たちのイメージする「怪獣」とは
 ちょっと異なるところがあるのだが、
 その辺を理解するためにも、ぜひ第1作から順番に読んで欲しい。)
身長も人間並みなのだが、戦闘時には身長20m(非常時には40m)まで
巨大化することができる。

ネタバレになるのでもうこれ以上は書かないが
このシリーズの魅力の第一は、この「ヒメ」というキャラを生み出したこと。
「怪獣」なのに、一人の女の子として見れば可愛くて一途でとても健気。
もう最大級に「燃えて、萌える!」キャラになってる。
そんな彼女(?)に読者は感情移入せずにはいられないだろう。
そしてそれがクライマックスの感動へとつながっていくのだ。

 

匿われた神社で、一騎たちは
いにしえより日本を怪獣災害から守ってきたという
巫女・美星ひかる(これも美少女)に引き合わされる。

物語の前半は、亜紀子・ひかる・ヒメと、3人の美少女に囲まれた一騎の
ライトノベル的な日常(ラッキースケベあり)と、
本州周辺で起こる透明怪獣の脅威が並行して描かれる。
この他愛もないコメディな日常シーンも、読者サービスのためだけではなく、
後半への伏線になっているのがまた抜かりない。

その後半では、いよいよチルギゾーニャ遊星人の魔の手が一騎たちに迫る。
やがて明らかになる侵略者の真の標的。
そしてクライマックスでは、
巨大怪獣たちの雄叫びが大海を裂き、大空に轟き、大地を割って、
地球の運命をかけた一大決戦へと突入する!

 

とにかく怪獣好き、特撮好きの人にはたまらない小説だ。

チルギゾーニャ遊星人が送り込む怪獣たちも
元ネタを考えながら読むのも楽しい。

表紙の絵は、作中に登場する「怪獣8号」だけど、
読んでみると明らかに××××××だし。
(ちなみにこの世界では、怪獣はその年の確認された順に
 台風のように「○号」と番号が振られる。)
コレは××××と×××がモデルだろうなー、
アレは絶対×××だぞー、とかね。


侵略者が次々に繰り出す怪獣軍団に対し、
さすがのヒメも多勢に無勢。しかし作者はちゃんとわかってる。
特撮ファン、怪獣ファンなら泣いて喜ぶ展開が待っているとだけ書いておこう。


ウルトラシリーズへのオマージュもてんこ盛り。
ヒメが××に××れてしまうシーンを読んで、
これは「タロウ」の「あの話」だったなー、とか
それを自衛隊が××しようとするのは、
これは「セブン」の「あの話」みたいだなー、とか。

登場人物の名前も凝ってる。たとえば、怪獣学者の稲本昭彦なんてねぇ。
(ああ、平田昭彦さんって、亡くなって何年になるんだろ・・・)

ほとんどの怪獣映画では、あまり役に立たない自衛隊なんだけど
今作ではしっかり頑張っていて見せ場もばっちりある。

あと、アニメなんだけど「トップをねらえ!」もちょっぴり入ってるかな。
(あれも宇宙怪獣と戦う話だったしね。)
だって、最終決戦でのあれは×××××・・・でしょう?


ああ、いくら書いてもこの作品の良さが伝えられない。
もう自分の筆力のなさが情けない。でも、これだけは書いておきたい。

この作品のクライマックスで、
私は、あふれる涙をこらえることができなかったことを。


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予告探偵 西郷家の謎 [読書・ミステリ]

予告探偵―西郷家の謎 (中公文庫)

予告探偵―西郷家の謎 (中公文庫)

  • 作者: 太田 忠司
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2010/12/18
  • メディア: 文庫



評価:★★★

1950年12月。旧家に突然届いた書状。
「すべての謎は我が解く」
"予告探偵" 摩神尊(まがみ・たかし)の登場するミステリである。

時代と言い、人物設定と言い、
いわゆる "古き良き時代の本格ミステリ" を感じさせるつくり。

舞台となるのは由緒正しき西郷家が居住する "ユーカリ荘" という豪邸。
ちゃんと見取り図も載ってます。

摩神たちが到着し、やがて起こる殺人事件。
もうお約束の展開なんだけど、物語が進むにつれて
いつもの「おなじみのミステリ」とは、ちょっとずつ "違和感" が生じてくる。
でもまあ、中盤くらいまではほとんどわからないんだけどね。
終盤に行くと顕著になるんだが、
思い返すと、けっこう早いうちからいろいろ仕込んではあった。


事件の真相も良くできてるんだけど、この作品のキモは実はそこではない。
ネタバレになるので詳しく書けないのがもどかしいが、
お笑い芸人に例えたら・・・なんだろ、いわゆる「一発芸」みたいなもの?
うーん、うまい例えが思いつかないなあ。

このネタが無くても、立派にミステリとして成立する作品なんだけど、
やっぱ「いっぺん使ってみたかった」のかなぁ・・・


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「宇宙戦艦ヤマト2199 第七章」 鑑賞記 at MOVIX柏の葉 Part.2 [アニメーション]

※本編のネタバレはありません。 

ヤマト2199最終章、二回目の鑑賞である。

一回目の鑑賞から帰宅したのが12時半過ぎ。

昼食を済ませ、夕方に備える。
3時過ぎに、前にもこのブログに登場した身内の女子高生みーちゃんが合流。
この日、学校では夏季講習があって、それが終わってからの参加である。
「講習の後に、文化祭でのクラス企画の打ち合わせがあったんだけど、
 『ごめーん、今日は用事があるから~』って言って帰ってきちゃった。
 だって、こっちの方が先約だったし」
彼女は修学旅行で第六章が観に行けなかったので、
早いうちから「第七章は絶対行くから」って言ってたのである。

3人揃ったので、車で出発。柏の葉へは5時過ぎに到着。
上映開始まで1時間以上あったので、まずはららぽーとでショッピング。

6時が近づいたので、MOVIXに入り、ホットドックとドリンクの軽食をとる。
あんまりたくさん食べると眠くなってしまうおそれがあるのでね。
(とくにかみさんは、あの「七色星団」の回で寝てしまうという
 "暴挙" をしでかした前科があるから油断できない。)

朝ほどではないけれど、それでもけっこうな人数がショップに並んでる。
私たちもグッズをいくつか買い込むことにする。
第一章~第七章までのパンフレット全7冊が収納できるケースとか
紺のヤマトキャップとか(第六章では黒だったね)
ストラップとかキーホルダーとかね。
締めて7000円くらいかな。我が家の購入額は微々たるモノだ。
買ってる人はものすごい額をつぎ込んでるみたいだけど。

かみさん曰く
「朝とはお客さんの雰囲気が違うわね~」
「ん? 朝よりは親子や夫婦が多いとか?」
「そうじゃなくて、朝のお客さんの方がピリピリしてたような気がする」
「うーん、そりゃ朝イチの初回から見に来るくらいだから、
 もう意気込みからして違うんじゃないの?」(←私らもそうだったのだけどね)
「そーかもねー。なんか緊張感が漂ってたのよね~」
なかなか鋭い観察力ですね奥様。

そうこうするうちに開場の時間。ヤマト2199最終章、二回目の鑑賞である。
朝イチの回はほぼ満席に近かったと思うんだが、
この回もけっこう席は埋まってたね。


Part.1にも書いたけど、二回観て良かった。
毎回のことだが2199は情報量が多いし、
展開も早いので理解に時間がかかるのだけど、
第七章について言えば、最終話の印象がかなり変わったのだ。

なるべくネタバレしないように書くと、

一回目の時は、最終話、特にAパートがいささか冗長に感じられたんだ。
(もちろん、そう感じなかった人も多いだろう。あくまで私の感じ方だ。)

たぶん第23話と第25話がめまぐるしい場面展開が続く回だったのも大きいだろう。
特に第25話は短縮されていたので、その影響もあったかも知れない。
(TVで一週間おきに1話ずつ観るなら、かなり印象が違うと思う。
 映画館で続けて4話観たので、第23話~第25話までの
 ストーリーの勢いに乗せられてしまったのだろう。)

しかし、二回目に観たときには、当然ながら結末までわかっているので
最終話の前で、気持ちを切り替えることができた(と思う)。

そしたら、最終話の物語が、ラストシーンに向かって、
一つずつ手順を追って、段階を踏んでいたことがよくわかったんだ。
だからラストシーンの感動も一回目よりも大きく感じることができたのだろう。


もし、第七章を一回観て、私と同じような印象を持った人がいたなら
ぜひもう一度観てほしいと思う。
(「TV放映まで待つ」という方法もあるけど、やっぱりヤマトは映画館がいい。)
評価を決めるのはそれからでもいいでしょ?


見終わって帰る車中でいろいろ話をした。
ネタバレになっちゃうので、その内容はここに書かないが
二度見たはずのかみさんより、一回しか見てないみーちゃんの方が
理解度が高いのはどうしてだろう。

み「○○○のシーンで○○○○○の(中略)なのは○○○だからなの?」
私「えっ、そこに気がついたの? こりゃたいしたもんだ」

単に年齢の差なのか? それともオタク女子高生と一般人の差なのか?


前にも書いたが、私自身の詳しい感想(・・・のようなもの)は、
TV放映終了後かBDが入手できたあたりでアップしようと思う。

 

さて、第七章の第二回の鑑賞が終了したわけなんだが、
実は今、密かに三回目の鑑賞を考えて、スケジュール帳を睨んでいるんだ。

イベント公開が終わる前に、今度は一人で観たい。
ひょっとすると、映画館のスクリーンでヤマトを観る機会は
もう無いかも知れないので(T_T)。

最後にもう一度、一人で静かにヤマトに別れを告げようと思っている。

「ありがとう。そして、さようなら」と。


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「宇宙戦艦ヤマト2199 第七章」鑑賞記 at MOVIX柏の葉 Part.1 [アニメーション]

※本編のネタバレはありません。

恒例の、そして(おそらく)最後の「鑑賞記」に入る前に、
第七章を見終えた、今の私の心境を述べておきたい。


なんだろう。とっても「穏やか」な気持ちだ。
「満ち足りた」に近いかな。
「寂しさ」はある。でも「悲しさ」はない。


そう、私は2199の結末に満足している。

第七章の内容については、ツッコミどころは満載だし、
(主に尺の問題からくる)描写や説明が不足気味なところもある。
おそらく完全版になっても、すべての解消は無理。
人によっては、けっこう辛口の批評をする人もいるだろう。
その気持ちもわからないではない。

でも、私は2199を観てきて良かった。

2199世界の沖田や古代や雪や真田ら、なじみのキャラたちに会えて良かった。
そして、新しくヤマト世界の住人になったキャラたちにも会えて良かった。

第一章から最終章まで、ヤマトと共に過ごしたのは至福の時間だった。
そして、この至福の時間を与えてくれた製作スタッフの皆さんに感謝したい。

今は、素直にそう思っている。


詳しい感想は、TV版の放送が終わったときか、
BDを入手した後に、じっくり観ながら書こうと思う。


ということで、それでは「鑑賞記」に入ろう。

**********************************


8月24日。ついに来てしまいました。この日が。

例によって5時起床。
もうすっかり慣れてしまったような気がするが、もう必要なくなるんだよね。

かみさんもしっかり起きてきた。
コンビニで調達してきた朝食を済ませ、家を出る。


当初の予定では、私だけ劇場に行って、開場したら
BD申し込み用紙だけもらってとんぼ返りし、
本編は夜に見に行こうか、なんて思っていたのだけど
いろいろな事情があって、予定を変更し、朝から観に行くことになった。
いちばん大きな理由はかみさんの意向だったりするんだが。
「夜まで待ってられなぁい。当然、朝から観るんでしょ?」
予定は未定にして決定に非ず、とも言うしね。

予定の電車には十分間に合うつもりで出発したんだけど
なぜかかみさんの歩みが遅い。
「どうしたの?」
「なんだか靴が脱げちゃうのよね。大きさが合ってないのかな?」
早足で歩くと靴が脱げてしまうのだという。
この靴は先日、某格安洋品チェーン店で買ってきたものだ。
「やっぱり安物はダメよね~」

というわけで、かみさんのペースに合わせて歩く。
二次元の森雪さんも大事だが、三次元の嫁さんも大事なので。

結果として、予定の電車は駅に着く直前に出てしまった。
次は15分後。ま、焦らずに待ちましょう。

柏の葉についたのは7時直前。駅の窓からららぽーと側を見ると、
しっかり行列が並んでる。

ここでかみさんのお手洗いタイム。これも毎回恒例になってる。
終わって改札を抜けると、もうららぽーとは開場してたので、行列は消えてる。

ここでも焦らずにゆっくり歩いて中へ。
この時間にここを歩くのも、もう無いかもなー、
なんてことをちょっぴり思いながら。

映画館の階まで上がり、入り口まで来た。
前にも書いたと思うんだが、柏の葉は入り口前にスズランテープで
臨時の待合場所を3列分用意してる。
既に2列分が埋まり、私とかみさんは3列目に並んだ。

今回は、ブルーレイがその場で手に入るわけじゃないし、
一般販売との差も2週間くらいしかないので、
そんなに並んでないんじゃないかなー、なんて思ってたんだが
予想は外れましたね。
みんなそんなに劇場限定版が欲しいのかー。
(そう言ってる私が並んでるんだから人のことは言えないが・・・)

毎回来てると、見知った人もでてくる。
かなりの頻度で顔を見ているんじゃないか、ってのも何人か。
もうこの人たちの顔を見ることも無いんだろなー、
なんてことも考えてしまう。

映画館開場まで一時間あるので、座って読書タイム。

今回は、携帯式の折りたたみ椅子を用意してきた。
実はこれ、前日の夜にホームセンターで格安(一脚398円!)で売っていたもの。
一緒に買い物に行ったとき、かみさんが
「これ、必要よね!」と言って買い込んだもの。
「明日の第七章で終わりなんだから、もう使わないよ」
「そんなことない! 絶対そのうちまた使うから
 あたしは損をする買い物は絶対しないから大丈夫!」
かみさんの頭の中では、続編製作がもうデフォルトになってるらしい。

かみさんの読んでる本は、曾野綾子の「人間にとって成熟とは何か」。
対する私は、ロバート・F・ヤングの「たんぽぽ娘」。
うむ。この違いはなんなのだろう。

やがて8時。開場する。BD申し込み用紙も問題なくゲット。
チケットを発券し、売店に向かうと、既にもう長蛇の列が。
発券機の前も、売店の前もスズランテープでくねくねと
曲がりくねって列を誘導してあって、どこぞのアトラクションみたいである。

今回、上映開始が9:20になってる。
前回までは8:40だったから、40分遅くなってる。
かみさんと冗談で「フィルムの到着が朝なんじゃないの?」
なんて言ってたんだが
(昔のヤマトの映画ではそんなことがあったらしい。
 もっとも、いまはデジタル上映なのでフィルムは存在しないんだよね。)
この行列を見て思った。
これは売店の客を捌くための時間なんじゃないかな。

BD申し込み用紙とパンフレットだけ入手して、あとは上映を待つ。

さて、それを待つ間、珈琲を飲むことにする。
MOVIX CLUBカードのポイントを使えば無料だし。
近々ポイントサービスが終了するらしいので、使えるうちに使わないとね。

かみさんはホット、私はアイスを注文したのだが
結果的にこの選択は失敗だった。
お腹が冷えてしまってちょっと苦しい。
そう思ってたらヤマト開場のアナウンスが。

席に着いたのはいいが、上映中に腹具合が悪くなったらどうしようかと
ビクビクしながら待つ。最後のヤマトなのに我ながら情けない・・・

とは言っても、上映が始まったらそんなことを気にしていることすら忘れて
画面に集中してしまったので、杞憂だったんだけどね。

さて、本編であるが、例によってここではネタバレ無しで一言ずつ。


第23話「たった一人の戦争」
  モモタロスじゃないが「最初からクライマックスだぜぇ!」でした。
  最後のカットにじーんときたよ。

第24話「遙かなる約束の地」
  イスカンダルはやっぱりイスカンダルだった。
 スターシャはやっぱりスターシャだった。(←意味不明)

第25話「終わりなき戦い」
  問題の短縮回。ストーリーを追うのには困らないけど、
 やっぱりカットの影響はあるかなあ。アレとかコレとか。

最終話「青い星の記憶」
  最後の最後でおいしいところ持っていくんですね~あの人は。
  あのBGMは反則だ。アレを聞かされたら感動するしかないじゃないか・・・


見終わって時計を見ると11時過ぎ。いったん家へ帰ることにする。

この鑑賞記、「part.1」って題についてるのは、実は二回目があったから。
実はこの日、夕方にもう一回観に行ったのだ。


最後にこれだけ書いておこう。

この第七章、できれば二回観ていただきたい
私だけなのかも知れないが、
一回目と二回目で評価がちょっと変わったのだ(主に最終話だけど)。
私は、一回目よりも二回目のほうが、より感動した。
なぜそう感じたのかは、「鑑賞記Part.2」に書く。
なるべくネタバレしないようにね。


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エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ [読書・ミステリ]

エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ (講談社文庫)

エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ (講談社文庫)

  • 作者: 深水 黎一郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/05/13
  • メディア: 文庫



評価:★★★

メフィスト賞を受賞した作者の、受賞第一作。
世界を股にかけるフリーター探偵・神泉寺瞬一郎が登場する
「芸術探偵」シリーズの第一作でもある。

タイトルの「エコール・ド・パリ」とは、
第二次大戦前のパリに集った画家たちの総称らしい。

彼らの作品を集めていた画商・暁宏之が密室状態で殺害される。
舞台だても登場人物も、ある意味オーソドックスな本格ミステリ。
ページ数で残り1/4あたりにさしかかると、
「読者への挑戦状」なんてものまで入ってるんだから。

本格ミステリって、事件発生から解決までの途中を
どう面白く読ませるかが大事だと思うんだけど、
その点この作者は充分合格点を上げられると思う、

探偵役が変人なのはお約束として、
捜査に当たる大癋見(おおべしみ)警部(すごいネーミング!)を
はじめとする警察官たちに個性的なメンバーが揃っていて、
彼らの登場するシーンはユーモア・ミステリ仕立てなってる。

そして何より、各章の冒頭に「レザルティスト・モウディ」という本の一部が
長めに引用されているんだが、これが結構面白い。

ちなみに「レザルティスト・モウディ」とは「呪われた芸術家たち」と言う意味で
殺害された暁宏之が書いた「エコール・ド・パリ」の解説本の題名、
と言う設定になっていて(つまり作中作になってる)、この内容がまた面白い。

私は自慢では無いが、美術的素養は皆無な人間で、
中学校時代にもらった美術の成績は、人に言えないくらい悪かった。
(ホントに自慢にならんね)

そんな私でも、パリに集まった画家たちの生活ぶりや作風、
芸術へのめり込み具合を描いた内容はとても興味深く、面白かった。
作中作としての「抄録」でなく、単独で1冊にして出して欲しいくらいだ。

あと、この「抄録」部分は事件解決への伏線も含んでいる。
(だって文庫裏表紙の惹句にそう書いてあるんだもの)
だからそのつもりで読んでたんだけど、
どこが伏線になってるのか、さっぱりわからなかった。
でも、読み終わってみると「そこだったかぁ!」ってなるのは、さすが。

犯人当てとしてみると、容疑者があまり多くないので、
なんとなく「こいつが犯人じゃね?」って感じで
当てること自体は、そんなに難しくない。

しかし、密室構成のトリックを含めた事件の全貌を看破することは
かなりのミステリ読みでも難しいのではないか。
特に××は全く気づかなかったよ。けっこうあからさまに提示されていたのに・・・

とっても凝っていて、かつ読んでいて楽しい、良くできているミステリ。


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2199関係の情報統制状態を解除しました [アニメーション]

本ブログは本日をもって、ヤマト関係の情報統制状態を解除しました。

要するに、今日、映画館で第七章を観てきたということです。

そのときの様子は、また「鑑賞記」としてアップしますが
何せ、今日帰ってきたのが21時半過ぎで、
明日も朝早くから出かける予定が入ってしまっているので
いつ書けるかわかりません。
来週中には何とかしたいんですけど・・・


これから、ぼちぼちヤマト関係のネット巡りもしようと思っています。
また、情報統制中にいただいたコメにもなるべく早くレスしたいと思います。


溜まっていた読書記録は何とか残り5冊まできました。
これは今までちょこちょこと下書きしたのがあるので、
代わりといってはなんですが
できれば毎日1冊ずつアップしたいと思います。

今年は、元旦から今日までで約60冊読んだんだけど、
それでも例年より20冊くらい遅いペース。
ヤマトも終わってしまって(T_T)オジサンは悲しいけど
9月からはもう少しがんばってペースアップしたいなあ。

 


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水の迷宮 クラッシャージョウ11 [読書・SF]

水の迷宮 (クラッシャージョウ)

水の迷宮 (クラッシャージョウ)

  • 作者: 高千穂 遙
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2013/02/22
  • メディア: 文庫



評価:★★★

日本初のスペース・オペラとして
シリーズ第1作「連帯惑星ピザンの危機」が
今は亡き(!)ソノラマ文庫から発売されたのが1977年。
もう36年も前なんだね。

(ソノラマ文庫も、けっこう買ったなあ。
 思えばライトノベルの草分け的存在だった。)

このシリーズ、第1作から第5作までは間を開けずにぽんぽん出たけど
第6作あたりからぐっとペースが落ちて、何年も新作が出ない時期もあった。

版元をソノラマから早川書房に変えて、
旧作の復刊が続いていたが、やっと新作が出た。
36年目にしての第11作である。

惑星表面のほとんどを海が占める海洋惑星・マルガラスで、
先史文明調査隊を護衛する仕事を依頼されたジョウたちだが、
マルガラスは政府vs反政府勢力の内戦を繰り広げており、
調査隊もその戦いに巻き込まれてしまう。

今回は、水中戦闘に特化した女性傭兵・アプサラが主役。
アプサラは政府側に所属していたのだが、
調査隊が巻き込まれた戦闘を機に、隊長・ディーラーに雇われて
海底遺跡発掘作業に同行することになる。

政府軍と反政府軍、さらには第三勢力まで登場して
マルガラスの海底に眠る古代文明に秘められた
オーバー・テクノロジーの争奪戦が展開される。

とは言っても、今回はジョウたちよりは遙かにアプサラの方が目立ってるかな。
戦闘シーンも、水中や地表がメインであんまり派手さはない。
初期の頃の、大宇宙を舞台にした
華麗なる戦いを期待するとちょっとがっかりするかも。

水中戦・水上戦は、今までのシリーズでもあまりなかったと思うので
目先を変えると言う意味で取り上げたのかと思うが
本来、宇宙での活躍がメインのクラッシャーに海の戦いはやっぱ荷が重いか。

ただ、久しぶりにジョウたちに会えたのは嬉しかったし、懐かしかった。

考えてみれば、第一作を書いたときの作者は26歳で、
今作のときは62歳である。
何と還暦を超えていらっしゃるわけで、
この年でこれだけのモノを書けるのは、実はすごいことなのかも知れない。
(表紙裏の著者近影を見ると、時の流れを実感するが、
 実は読者の側にも同じだけ時間は流れているのだよね。)
でも、やっぱりジョウたちには宇宙で戦うシーンを見せて欲しいなあ。
ぜひ次回作で実現してほしいものだ。

ストーリーはいちおう今作で区切りがついているけど
続きがありそうな描写もある。
またアプサラが登場する話が読めるのかも知れない。


冒頭に、声優・久川綾が作詞・歌唱した「水のラビリンス」から、
この作品の発想のきっかけになったという謝辞が記されている。

この曲は聴いたことないんだけど、wikiで見たら
1995年発売の「Hi-Ka-Ri」というアルバムの中の一曲。
ちょっと聞いてみたくなった。


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智天使の不思議 [読書・ミステリ]

智天使の不思議 (光文社文庫)

智天使の不思議 (光文社文庫)

  • 作者: 二階堂 黎人
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2012/03/13
  • メディア: 文庫



評価:★★★

水乃サトル・シリーズの一編。

二階堂黎人には珍しく、「アリバイ崩し」がメイン。
とは言っても、時刻表とかは出てこない。

昭和28年、一人の金貸しが殺される。
容疑者は没落華族の娘・二古寺郁美とその元使用人・杉森修一。
しかし二人には鉄壁のアリバイがあり、捜査は行き詰まってしまう。
そして郁美は、マンガ家・天馬ルリ子となって大人気を博していく。

そして34年後の昭和62年。
サトルが知り合いの刑事からこの事件を聞かされた直後、
ルリ子の離婚した元夫が殺害される。
そして今回もまたルリ子にはアリバイがあった。

さすがのサトルもこれを崩すことができず、
解決には、さらに9年の歳月を要することになる。


今回は犯人たちが主役だ。
「名犯人・天馬ルリ子」の活躍(暗躍?)ぶりを楽しむのが
正しい読み方なんだろう。

ラストでは、犯人たち二人が仕掛けたトリックが暴かれるのはもちろんだが
もう一つ、意外な秘密も明かされて、読者は驚くと同時に、
この物語全体に対してある意味 "納得" もさせてくれるだろう。

確かにこれも、きちんと伏線が張ってあったので、
やっぱり二階堂黎人は本格ミステリ作家なんだなあと思った。


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去年はいい年になるだろう [読書・SF]

去年はいい年になるだろう(上) (PHP文芸文庫)

去年はいい年になるだろう(上) (PHP文芸文庫)

  • 作者: 山本 弘
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2012/09/18
  • メディア: 文庫




去年はいい年になるだろう(下) (PHP文芸文庫)

去年はいい年になるだろう(下) (PHP文芸文庫)

  • 作者: 山本 弘
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2012/09/18
  • メディア: 文庫



評価:★★★☆

2011年。9.11テロの起こる日。
24世紀からアンドロイドの大群がやってきた。
彼らは自らを「ガーディアン」と名乗り、
世界中の軍隊を無力化し、あらゆるテロを未然に防ぐ。
彼らの目的は「人間に奉仕すること」であり、
「不幸になる人間を減らす」ために、歴史を次々に改編していく。

主人公は「山本弘」というSF作家で、もちろん作者自身を投影してる。
それ以外にも、妻の「真奈美」さんなど、
実在の人物をたくさん登場させているのも本書の特徴の一つ。

この「真奈美」さん、なかなか可愛らしい奥さんに描かれている。
作者の奥さんもこんな人だったら、羨ましいところである。

小学校だか中学校だかの頃に読んだ、
ジャック・ウィリアムスンの「ヒューマノイド」という本が
(たぶん子ども向けに易しく書き直されたものだと思うのだが)
確かこんな話だったなあ・・・と思ったのだが、
(この本ではアンドロイドたちは宇宙の彼方から来たんだけど)
この「去年はいい年になるだろう」も、作中で主人公がこの作品に触れていて
ちゃんと元ネタの一つだということを明示してる。

全地球的規模で起こっている異変なんだけど
それをあくまで一個人の視点から描いている。

「ガーディアン」による "奉仕" により、はたして人類は幸福になっていくのか?
そのあたりも「山本弘」という個人の立場から語られていく。
特に、「真奈美」さんとの中がだんだんぎくしゃくしていくのが
なかなかサスペンスだったりする(私も妻帯者なので身につまされる)。

「ガーディアン」の出現で起こった世界的混乱を
主人公とその妻の間に生じた変化で、直感的に読者に実感させるわけだ。

タイムトラベルにつきものの「タイム・パラドックス」もからんで、
最後はなかなか苦い結末を迎えるのだが、
ちょっぴり救いのあるラストなので、読後感は悪くない。


上下巻合わせて600ページ近い大作なんだけど、読み終わってみると、
「山本弘」から「真奈美」へ向けた「壮大なラブレター」というか、
「壮大なノロケ話」を読んだような気になってしまったよ。
あ、勘違いされると困るんだが、これは褒めてます。

「ダンナが奥さんにベタ惚れなことを大々的に描いた小説」なんて、
本物の奥さんであるところの「真奈美」さんはどう思ったのだろうね?


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