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影王の都 [読書・ファンタジー]


しばらくぶりに読書録を書くにあたって
記録を確認したら、何とこの本を読み終わったのは
もう2ヶ月も前だったよ。
うーん、けっこう内容を忘れてそうだなぁ・・・

影王の都 (創元推理文庫)

影王の都 (創元推理文庫)

  • 作者: 羽角 曜
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2016/03/12
  • メディア: 文庫

評価:★★★☆

第一回創元ファンタジイ新人賞選考委員特別賞受賞作。

かつて砂漠の王国に君臨した若き王は、
富に権勢、美貌さえも手にしていたが、
それにあきたらず不老不死までをも求めた。

しかしその傲慢さは神の怒りを買い、
王は現し身と正気を失って砂漠の都にただ一人幽閉され、
<影王>と呼ばれるようになった。

そして100年に一度ほど、現世から人を呼び寄せる。
呼ばれた者はそれに逆らうことはできず、
そして<影王の都>に入った者で戻ってきた者はいない・・・

ヒロインのリアノは16歳。
両親を失い、兄も家を出て天涯孤独の身の上。
ある夜、村の外れに一人で住む彼女の家を訪ねてきたのは
"口をきく髑髏" だった。

"髑髏" はリアノに告げる。
「広い世界に出るべきだ。おまえは旅立たなければならない」
「どこへ?」と問い返す彼女に "髑髏" は答える。
「行きたいところが決まっていないならば、
 私を黄金に輝く砂の大地に連れていってほしい」

しかし、"髑髏" とともに旅に出たリアノの前に
ファンミリオと名乗る若者が現れる。
彼は魔法を使って、リアノを遙かなる砂漠へと連れ去ってしまう・・・


リアノとファンミリオの本筋と並行して
<影王>に呼ばれた娘イーラと青年ヴィワン、
港町で暮らしているリアノの兄・ガレルーンの生活と
時も場所も異なる3つのストーリーが語られていく。

読んでいくうちに、多くのエピソード群を頭の中で時系列に沿って
並べ替えて整理しようとしても、これがなかなか難題なんだな。

最終的にこれらは融合して大きな物語を形成するのだけど
何がどう繋がるのか、それぞれが全体の中でどんなピースに相当するのか、
そして物語の着地点がどこにあるのかは容易に見えてこない。

そして、どちらかというと狂言回し的に思えた "髑髏" の意外な正体。
物語のあちこちで姿を見せ、この世界の鍵を握る "幻魔法師"・シド。

最終的にこれらのつながりはきれいに説明されることになる。
よくできたミステリのようでもあり、
よくできた○○○○○○○とも言えるだろう。


登場人物たちの多くは、物語の中で愛し合ったり憎み合ったりなど、
辛く苦しく切ない思いを強いられるのだけど
ラストに至るとこれらもまた見事に "解放" され、
読後感も悪くない。
エンターテインメントとしてもなかなかの出来。

新人賞受賞でデビューを飾った人だけど、
たしかにそれだけの実力はあると思う。
今後の活躍が楽しみな作家さんだ。

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コメント 3

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2017-08-01 22:20) 

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2017-08-01 22:21) 

mojo

サイトーさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2017-08-01 22:21) 

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