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ウィンター・ホリデー [読書・その他]

ウィンター・ホリデー (文春文庫)

ウィンター・ホリデー (文春文庫)

  • 作者: 坂木 司
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/11/07
  • メディア: 文庫



評価:★★★

ヤンキー上がりのホスト・大和(やまと)くんの前に現れた少年・進。
彼は、昔大和がつき合っていた女性の子供、つまり大和の息子だった!
というわけで、息子と暮らすことになった大和はホストから足を洗い(?)
堅気の宅配便配達員となって、まっとうに父親として生き始める・・・

というのが前作『ワーキング・ホリデー』の出だし。
本書はその続編である。
前作が夏休みの話だったが、ラストで進は母のもとへ帰って行く。
「冬休みにまた来るよ!」と言って。
そして今回は、大和と進が過ごす初めての冬の物語。
クリスマス~年末年始~バレンタイン~ホワイトデーまでの
イベント盛りだくさんの日々を二人は過ごしていく。

 しかしまあ、主人公の名前が沖田大和、その息子が進、
 そして大和のかつての彼女で進の母親が由希子(ゆきこ)。
 これは、わかってやってるよねぇ・・・

宅配サービスで起こるさまざまな出来事や、
始めてできた職場での後輩のことなど、
大和の日常がまず綴られていく。
年末のおせち料理の配達をめぐるトラブルなどは
宅配業ならではの苦労で、最近流行の「お仕事小説」の趣もある

そして、そこへ夏休み以来の登場となる進が加わっての
大小様々の騒動がユーモアたっぷりに描かれていく。
これはもう父と子の「人情小説」ですね。
進と出会って以来、"父性" に目覚めた大和は、
クリスマスに、初詣に、そして年始の凧揚げと大奮戦するのだが・・・

何と言っても大和を取り巻く人々が温かい。
ジャスミンや雪夜などのホスト時代の仲間。
"ボス"、"リカさん"、"コブちゃん" などの同僚たち。
終盤のクライマックスには、
大和のヤンキー時代の仲間たちまで登場して、
大騒動を繰り広げて物語の最後を締める。

 なんだかここままTVドラマの原作になりそうだ。
 坂木司って基本的にはミステリ作家だと思うんだけど、
 前作ではミステリ要素はかなり薄く、本作に至ってはほぼ皆無。

 もちろん本書の内容を無理にミステリに仕立てる必要は無いし、
 今回のような展開で正解なんだとは思うけど、
 私はやっぱり "坂木司のミステリ" が読みたいなあ。
 次はお願いしますよ。

気になる由希子との "復縁" だが、まだまだ道は険しそうだ。
でも、大和の身にも大きな転機が訪れたり、
由希子の心もすこしずつ変化してきているようで、
二人の未来については充分に希望を持てそうなエンディング。
読者は心穏やかな気持ちで読み終えることができるだろう。

続編・・・はどうかなあ。
その気になれば、まだまだ続けられそうな気もするけど、
ここらへんでスパっと終わらせるのがキレイだとも思うんだけどねえ。


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コメント 3

mojo

31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2014-11-20 20:47) 

mojo

makimakiさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2014-11-20 20:48) 

藍色

こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
by 藍色 (2014-12-12 15:32) 

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