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さよならの手口 [読書・ミステリ]

さよならの手口 (文春文庫)

さよならの手口 (文春文庫)

  • 作者: 若竹 七海
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/11/07
  • メディア: 文庫



評価:★★★☆

フリーの調査員・葉村晶(はむら・しょう)の活躍を描くシリーズ、
久しぶりの新作だと思ったら13年ぶりだそうだ。
シリーズ物の主役って歳をとらないのが多いのだが、
彼女は律儀に空白期間の分だけ年齢を重ね、
40代半ばになっているらしい。
家族にもずっと会ってないし、男にも縁の無い生活を送ってきて
そろそろ老後の年金暮らしを心配し始めていたりする。


仕事を回してもらっていた探偵調査会社が店じまいして、
図らずも探偵稼業も長期休業に入ってしまった晶。
ミステリ専門の古書店でバイトを始めたが、
古本の引き取りに赴いた民家で、床の崩壊事故に巻き込まれて
倒れ込んだ拍子に頭をぶつけた相手が床下の白骨死体(!)。

晶自身も、尋常でない怪我を負って病院に担ぎ込まれるが、
病床に聞き込みに来た刑事相手に、
白骨死体に関する推測を話したらこれが大的中。
晶と同室で入院していたのが往年の名女優・芦原吹雪。
芦原は晶の能力を見込んで調査の依頼を申し出る。
20年前に家出した娘を探して欲しい、と。
しかし、その当時に調査を依頼した探偵もまた
行方不明になっていたのだ・・・

いくら何でも20年前のことを調べるのは容易ではないよ・・・
と思いつつ調査に入った晶だったが、始めてみると
なんだかすいすいと糸がつながっていく。
こりゃラッキー、って喜ぶ晶だったが・・・


人生、いいときもあれば悪いときもある。
前半の好調と対照的に、後半の晶は不運の連続に見舞われる。
とにかく今回の晶はキズだらけ。冒頭から大怪我をするんだが
直る暇も無く退院して芦原の娘の調査。
どんどん新事実が分かるのはいいんだが、
その事実が示すのはどんどんヤバそうな方向。
中盤以降はいろんなトラブルに見舞われて
打撲・出血・骨折のオンパレードでもうボロボロ。
まさに "歩く満身創痍" といった風情になっていく。
それでも最後まで突っ走ってしまう晶さん、素敵です。

物語は晶の一人称で、それもトボけた語り口でひたすらぼやいてるので
(本人はホント必死なんだろうけど、)
読んでると自然と頬が緩んできてしまうんだよねぇ。
ストーリーや出来事だけを追ってみると
立派なハードボイルド・サスペンスなんだけど
晶さんにかかるとドタバタ・コメディになってしまう。
まあこれも彼女の人徳(?)ですかね(笑)。

数年前に法律が変わり、探偵業は届け出が必要になったとのこと。
つまり "フリーの探偵" ってのは
もう存在できなくなってしまったらしい。

今回の晶も、この法律改正のせいで
いろいろ面倒くさい目に遭うんだが、
ラストではこれも何とかなりそうな雰囲気なので、
葉村晶の物語はこれからも続くのだろう。

13年ぶりの再会で、こんなシリーズがあったことさえ
忘れかけていたけど、思いがけなく(失礼!)楽しませてもらった。
次回作が楽しみです。今度は13年後ってことはないよねぇ?(笑)。


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コメント 2

mojo

31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2014-11-18 00:41) 

mojo

makimakiさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2014-11-18 00:42) 

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